- かる
- I
かる【上る】日本音楽で, 音高を標準よりも高めにする。 多くは管楽器, 特に尺八でいう。⇔ めるIIかる【刈る・苅る】草・毛など生えているものを, 根元を残して切り取る。
「草を~・る」「羊の毛を~・る」
‖可能‖ かれるIIIかる【枯る・涸る・嗄る】⇒ かれる(枯)⇒ かれる(涸)⇒ かれる(嗄)IVかる【狩る・猟る】〔「駆る」と同源〕(1)鳥獣などを追い立てて捕らえる。 狩りをする。「狐を~・る」「鷹を手に据ゑ三島野に~・らぬ日まねく/万葉 4012」
(2)隠れている罪人や敵兵などを捕らえるために捜しまわる。「遠くはあらじ, 一二町野を~・れ/浄瑠璃・丹波与作(下)」
(3)草木・花・キノコなどを探し求めて山野を歩く。V「桜を~・り, 紅葉をもとめ/方丈記」
かる【軽】奈良県橿原(カシハラ)市大軽あたりの古地名。 下ツ道と山田道が交わる交通の要所で市場が栄え, 軽の市(イチ)と呼ばれた。VIかる【離る】(1)空間的にはなれる。 遠ざかる。 退き去る。「妹が手本を~・るるこのころ/万葉 2668」
(2)時間的にへだたる。 間遠になる。 絶える。「山ほととぎす~・れず来むかも/万葉 3910」
(3)関係が切れる。 疎遠になる。 心がはなれる。「冬草の~・れにし人はおとづれもせず/古今(冬)」
〔和歌では多く「枯る」に掛けて用いる〕VIIかる【駆る・駈る】(1)追い立てる。「馬を~・る」「集まり~・りさわぐ/枕草子 9」
(2)馬・車などを走らせる。「車を~・ってかけつける」
(3)強いてある行動をとらせる。「汝を~・りて懺悔の榻に就かしめんは/即興詩人(鴎外)」
→ かられる︱慣用︱ 余勢を~
Japanese explanatory dictionaries. 2013.